新興国株式投資

投資信託:ベトナム成長株インカムファンドは買い?運用状況を徹底評価

投資信託:ベトナム成長株インカムファンドは買い?運用状況を徹底評価

 

新興国に投資するというのは、

「リスクが高そう」

「法律がよくわからない」

「大損しそう」

と考えてしまいませんか?

 

それでも新興国の成長を取り込みたい投資をしたいという人はとてもたくさんいます。

そのような方々がこぞって投資をするのが新興国を取り扱っている「投資信託」ですよね。

投資信託について解説している記事は私もいくつか書いています。

今回はその投資信託の新興国投資を行なっているファンドについて解説をしてみたいと思います。

 

新興国では私はバングラデシュ不動産投資が2020年はベストなタイミングだと踏んでいますが、

同様にベトナムも今後の経済成長国として話題に上がる国の一つです。

そして、ベトナムの投資信託といえば「ベトナム成長株インカムファンド」となります。

 

今後成長するベトナムに投資したい、と考えている人に向けて、

「ベトナム成長株インカムファンド」について分析してみたいと思います。

ベトナム成長株インカムファンドの概要

手始めに、ベトナム成長株インカムファンドの概要を解説していきます。

■ベトナム成長株インカムファンドの運用会社

「ベトナム成長株インカムファンド」はアジアエマージング地域の株式で運用をするファミリーファンドとなります。

ファミリーファンド(方式)とは、複数の投資信託の資金をまとめて「マザーファンド(親ファンド)」と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドで株式や債券などに分散投資をして運用する方式のことをいいます。

一般の投資家は、「ベビーファンド(子ファンド)」と呼ばれる投資信託を購入し、ベビーファンドがマザーファンドに投資をする仕組みになっています。

内外の株式や債券などの幅広い資産に分散投資をするファンドを複数運用している投資信託会社の場合、1つずつのファンドごとに国内株式や外国債券などの銘柄選択をするよりも、

国内株式のマザーファンドや外国債券のマザーファンドを作って、複数のベビーファンドがファンドごとの運用方針に基づく投資割合に応じて複数のマザーファンドに投資したほうが、運用効率も高くなると考えられます。

このような場合にファミリーファンド方式が採用される傾向にあります。

引用:日興證券SMBC

つまりはベトナム成長株インカムファンド自体が運用をしている訳ではなく、

一般投資家から資金を集める役割を担っているということですね。

運用自体は「キャピタルアセットマネジメント」で実施されています。

キャピタルアセットマネジメント株式会社は、2010年にキャピタル・パートナーズ アセットマネジメントとプラザキャピタルマネジメントの合併により発足した運用会社。親会社はキャピタル・パートナーズ証券株式会社(http://www.capital.co.jp/)(2018年3月末現在)。

引用:投信資料館

■ベトナム成長株インカムファンドの運用方針

ベトナム成長株インカムファンドの運用方針として、

ベトナムの取引所に上場する株式、

世界各国/地域の取引所に上場する「ベトナム関連企業」の株式に投資を実行していきます。

ここでいう「ベトナム関連企業」とはベトナムで営業する 、またはベトナム経済の動向から影響を受けるビジネスを行なう企業のことを指します。

大型銘柄のみならず、

  • 中型銘柄
  • 小型銘柄

も企業の成長が見込むことができれば投資を実行していきます。

■ベトナム成長株インカムファンドの運用スキーム

ベトナム成長株インカムファンドはファミリーファンドですが、

具体的なスキームは以下の通りとなっていますね。

ファンドの仕組み

引用:交付目論見書

一般投資家は販売会社を通してベトナム成長株インカムファンドを購入し、

あとはベトナム成長株インカムファンドが出資をするマザーファンドの運用結果を待つばかりです。

■ベトナム成長株インカムファンドの分配方針

気になるのは分配方針ですが、以下の通りスケジューリングされています。

ベトナム成長株インカムファンド分配方針

年4回(2月20日、5月20日、8月20日および11月20日。

ただし、休業日の場合は翌営業日とします。)決算を行ない、原則として以下の方針により分配を行ないます。

●分配対象額の範囲は、経費控除後の配当等収益および売買益等の全額とします。

●収益分配金額は、委託会社が基準価額水準、市況動向、残存信託期間等を勘案して決定します。原則として、分配対象 額が少額の場合には、分配を行なわないこともあります。

●留保益については、委託会社の判断に基づき運用の基本方針と同一の運用を行ないます

引用:交付目論見書

年4回、運用成績が好調であれば分配による収益(インカムゲイン)が入ってくるということですね。

直近の分配金は以下の通りとなっており四半期毎に100円〜200円の値で推移しています。

過去から比べると分配金の金額自体は下落傾向にありますね。

決算日分配金
2019年11月20日100円
2019年8月20日100円
2019年5月20日100円
2019年2月20日100円
2018年11月20日200円
2018年8月20日200円
2018年5月21日200円
2018年2月20日200円
2017年11月20日150円
2017年8月21日150円
2017年5月22日150円
2017年2月20日150円
2016年11月21日100円
2015年11月20日100円
2015年2月20日200円
2014年11月20日300円

 

現時点の価格水準11,397円から考えると、四半期に100円の場合は年間分配金利回りは3.5%ということになります。

100万円投資していれば3.5万円分の分配金拠出という水準で、特段出し過ぎというわけでもなく適正な水準とみることができるでしょう。

■ベトナム成長株インカムファンドの手数料

海外投資とは、手数料が高いものです。

特に新興国投資信託に関しては取引をするにも容易ではなく、

為替手数料なども含まれているため一般的な国内投資信託よりもどうしても購入手数料、

信託手数料は高くなります。

ベトナム成長株インカムファンドの購入手数料は3.24%(税抜3.00%)、

信託手数料は年率で1.8468%(税抜1.71%)となります。

利回りで10%を上げても、運用収益からマイナス5%を見込んむことになります。

■ベトナム成長株インカムファンドの資産状況(構成銘柄&業種別構成比率)

ベトナム成長インカムファンドの資産状況をみていきましょう。

まずは組み入れ銘柄です。

銘柄業種比率
ベトコムバンク金融9.7%
FPTテクノロジー8.0%
ビナミルク食品6.7%
ビンホームズ不動産6.6%
ビングループ不動産6.5%
ペトロベトナムガス公益事業5.7%
軍隊商業銀行金融5.4%
サイゴンビール食品4.7%
ベトナム投資開発銀行金融4.6%
ホアファットグループ素材4.6%
上位10銘柄合計62.5%

参照:マンスリーレポート(2020年1月)

上位10銘柄だけで62.5%のポーションを占めていますので上位銘柄の影響をもろにうけることになります。

続いて、業種別の比率をご覧ください。

業種組入比率
銀行25.7%
不動産21.8%
食品14.5%
テクノロジー8.2%
公益事業8.1%
運輸5.8%
素材4.7%
耐久財4.1%
その他7.1%

参照:マンスリーレポート

銀行が25.7%と構成として多くの比率を占めますが、これは消費者向けの保険販売が増加することを見込んでのことと説明がなされています。

衣・食・住を支える食品、飲料と不動産の比率も高く、

ベトナムの経済成長を取り込めるポートフォリオとなっていると言えるでしょう。

ベトナム成長株インカムファンドの運用成績・利回りをVN指数と比較して検証

ベトナム成長株インカムファンドをVN指数と比較し、

どれほどの成績を収めているのかを客観的に見てみましょう。

VN指数は、「ベトナム株価指数」とも呼ばれ、ベトナム社会主義共和国の最大都市ホーチミンにあるホーチミン証券取引所(Hochiminh Stock Exchange)に上場の全銘柄から構成される時価総額加重平均指数をいいます。

これは、東南アジアのベトナム株式市場の代表的な株価指数で、2000年7月28日を基準日とし、その日の時価総額を100として算出されます。

また、ベトナムには、首都ハノイにあるハノイ証券取引所に上場する銘柄で構成される「ハノイ証券取引所株価指数」もあります。

引用:VN指数(ベトナム株価指数)

VN指数比較引用:運用実績

上記はベトナム成長株インカムファンドの分配金を再投資した前提での利回りですが、

VN指数には若干劣った成績となっています。

 

1月ベースでみると小さな差のように見えますが、以下の通りチャートにして比較すると大きなリターンの差となっています。

橙色:ベトナム成長株インカムファンド
赤色:VN指数

 

ベトナム成長株インカムファンドとVN指数の比較

参照:Bloomberg

 

ベトナム株式市場は日本の株式市場とは異なり特殊で、外国人規制があります。

株式市場全体の49%未満しか外国人が株式を保有できないという規制です。

 

そのためVN指数と同様の動きを体現するのは現時点では厳しい状況となっています。

2019年は株式市場の環境が良好であったことを考えると良い成績とはいえませんね。

 

さらに高い成績を確度高く狙いたいという方は、以下管理人推奨の投資先ランキングも参考にしてみてください!

他ベトナム投資信託との比較

ベトナム株投資信託の中でもベトナム成長株インカムファンドはどの程度の成績を収めているのでしょうか?

ベトナムに投資をするのであれば、やはり最も良い成績で運用している投資信託を購入したいですよね。

以下はモーニングスターの比較表です。

ベトナム成長株インカムファンドベトナム株式ファンドCAMベトナムファンドDIAMベトナム株式ファンドベトナム株ファンド
リターン
1年(年率)
3.67%-1.28%3.34%-1.99%2.64%
リターン
3年(年率)
7.17%5.96%5.73%8.44%5.27%
リターン
5年(年率)
7.13%4.35%5.93%
標準偏差
1年(年率)
15.5316.0715.2115.1315.32
標準偏差
3年(年率)
18.1418.6416.2518.4318.02
標準偏差
5年(年率)
18.0517.7015.75

わかりやすく3年チャートで図解すると以下です。

DIAMベトナム株式ファンドには負けていますが、2番目の成績となっています。

ベトナム成長株インカムファンドを他のベトナム投信と比較

参照:Morning Star

 

ベトナム成長株インカムファンドはVN指数と比べると見劣りはしますが、

安定性を考えれば安定したファンドということができるでしょう。

 

トータルリターンや基準価額が上昇する傾向がある現状を見ると、

ベトナム投資信託は今すぐ購入すべきだと考えられそうです。

現在はかなり株式のバブルが起こっている状況と言え、

安易に投資せず、しっかり市場分析をした上でファンド購入は進めていくべきでしょう。

むすび

ベトナム成長株インカムファンドは、

VN指数と同様の運用推移を果たしており、

またトータルリターンを見ても他ベトナム投資信託よりも安定しており、

新興国投資信託の中ではかなり評価ができる商品と言えるでしょう。

しかし、高い手数料、ベトナム株式市場の現在のバブル状態を考えると、

少し二の足を踏んでしまいそうです。

私であれば、ベトナム株式投資信託をここまで分析した上で、

やはり大きな経済成長が長期に確実視されているバングラデシュ不動産等の投資先に資産を振り向けます。

おすすめの投資先の詳細はランキングで確認してみてくださいね。

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