通常は大学を卒業した後、
23歳の年から社会人になり、企業で仕事を開始した方であれば、
60歳、あるいは65歳まで働き、定年退職をする流れになりますよね。
悠々自適の老後生活が始まる…はずです。
その悠々自適な老後を過ごすために、
定年退職をするまでの貯金がどれくらいあるのか、
そして何よりも気になるのが「退職金」は結局どれくらいもらえるのか、ですよね。
今回の記事では、
企業を定年退職すると、退職金は税金を払った後に手元にいくら残るのか、
その退職金の使い道はどうするべきなのか、
という観点から記事を執筆していきたいと思います。
退職金の平均額は2000万円程度?
「2016 年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると、
退職金の平均受給額(標準者)は、
60歳で大学卒が2,374.2万円、高校卒が2,047.7万円となっています。

2000万円、というと「意外ともらえるな」という感覚を持つかもしれません。
しかし、上記は経団連の調査となります。
つまりは、調査の対象は経団連の所属企業となりますので、大企業が中心となります。
以下は一部ですが、有名な企業ばかりですよね。
実際に日本の就職人口の大半は中小企業に属しているので、
2000万円貰える、と期待しすぎない方が良いかと思います。
今回の記事では、2000万円の退職金が貰える前提で記事を書いていますが、
受給額の増減はそれぞれ調整いただければと思います。
退職金2000万円もらった時の税金はいくらなのか?
上記で、
60歳で大学卒が2,374.2万円、高校卒が2,047.7万円となると話をしましたが、
ここではキリよく2000万円で話をします。
さて、せっかくもらった2000万円という高額の退職金、
実は税金が掛かってきます。
どれくらい税金がかかるのでしょうか。
まず、退職金にかかる税金の計算は以下の通りとなります。
(収入金額(源泉徴収前の金額)−退職所得控除額)×1/2
=課税対象になる退職金の金額
上記の退職所得控除額の計算ですが、これは勤続年数によって異なってきます。
勤続年数が20年以下の場合は、
40万円×勤続年数(80万円未満の場合は80万円)
勤続年数が20年以上の場合は、
800万円+70万円×(勤続年数-20年)
と計算をしていきます。
退職金の所得税の計算は、原則として他の所得とは分離して計算することになります。
平成30年分所得税の税額表〔求める税額=A×B-C〕
A 課税退職所得金額 | B 税率 | C 控除額 |
---|---|---|
1,000円から1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円から3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円から6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円から8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円から17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円から39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
引用:国税庁
40年の勤務をしている場合、
800万円+70万円×(勤続年数-20年)=2200万円
となり、2000万円以上が控除されるので税金は掛かってきません。
20年以下の場合は以下の計算になります。
例えば15年の場合の退職所得控除額は、
40万円×(勤続年数)=40万円×15年=600万円
〔収入金額(源泉徴収前の金額)−(40万円×勤続年数)〕×1/2=2,000万円−(40万円×15年)×1/2=700万円
となり、
(課税対象となる退職金の金額×23%−636,000円)×102.1%=(700万円×20%−636,000円)×102.1%=994,454円
最終税額は少し複雑でしたが、
2000万円の退職金をもらった場合、
納税は994,454円となりますので、
最終的に手元に残る金額は、
19,005,546円となりますね。
残った退職金約2000万円をどう生かす?資産運用のすすめ
別記事で、
老後資金は100歳まで生きるとして、
費用を少なく見積もっても1億4400万円程度が夫婦二人で少し余裕のある生活をする場合は掛かってくることを説明しました。
→ 老後の生活に必要な資産は1億円で十分? -マクロ経済スライドで年金が減額される未来-
平均約20万円という年金収入ベースで考えると不足分は6500万円になりますが、
現在のあなたの貯金額はいくらほどになりますでしょうか?
不足しているのであれば、
資産運用をして不足分を補うことをオススメします。
今後、年金がマクロ経済スライドで調整され、
減額する未来があり、
長寿化していることからも、
老後から資産運用を始めることは全く遅くないのです。
オススメの投資先は、以下に金額別に記載していますので参考にしてみてくださいね。
個人投資先の比較もランキング記事で実施していますので、
そちらも目を通してみてください。
尚、私がおすすめしているのは短期で大きなキャピタルゲインを狙う、
少額から可能なアジア新興国不動産投資と、
長期に安全に資産を運用し、着実に複利でリターンをあげていくヘッジファンドとなります。
むすび
以上、退職金の平均は2000万円?老後資産を運用でさらに増やす方法とは?…でした。
退職金に関しては、あなたの勤続年数によって計算が異なってきますので、
実際に手を動かして計算してみることをオススメします。
まずは、確実に受給できる金額を把握し、
不安のない老後を過ごせるよう、資産運用も積極的に実施していきましょう。