02資産運用の必要性とその知識

「投資・資産ポートフォリオ」の作り方・ハーバード大学基金の事例で解説

 

「資産運用を始めよう」と考え始めると、

まずは良いリターンが得られるであろう投資商品を探すことになりますよね。

投資商品はたくさんあるし、どれにしようか迷ってしまいます。

しかし、投資をする上では「資産を分散する」という観点が必要になってきます。

例えば、株式投資をする際にも、一つの銘柄を一点買いでリターンを狙う、

というのは非常に危険です。

「投資商品」というのは非常に複雑なもので、運用している間にどのようなことが起きるのか、予測しづらいものです。

投資でリターンを得ている人は間違いなく複数の株式銘柄に分散して投資をしているものなのです。

これを資産 or 投資ポートフォリオと言いますが、

これは株式投資に限らず、例えば海外投資と国内投資で投資商品を分散することも指します。

今回は資産運用を考えるに当たり必要な知識となるその「資産ポートフォリオ」の組み立て方について、

投資で成功しており有名な「ハーバード大学基金」の例も用いて解説していきます。

それでは、解説していきます。

今回のポイント
  • ポートフォリオとは金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指す。
  • 保有している金融資産の構成次第では資産の「リスクリターン」も大きく変わる。
  • ポートフォリオを組む上で「分散投資思考」「長期視点」「適切な投資スタイルの確立」の3つが重要。
  • 資産の相関性を意識した分散投資が重要。
  • ハーバード大学基金は先進国株を上回る割合で絶対収益型ファンドに資金を投じており、未公開株、不動産、ヘッジファンドの3本を主軸に収益を出すポートフォリオを組んでいる。
  • ヘッジファンドへの投資はいわゆる「オルタナティブ投資」、投資手法に相関係数が低く、どんな市場局面であっても、絶対収益型の運用を実行する。
  • 有名ヘッジファンドは最低出資金額が1億円を超えるが、日本のヘッジファンドでは、最低出資金額1000万円以上か若しくはもう少し少額で設定しているケースもある。

「投資・資産ポートフォリオ」とはなにかをまず理解する

資産ポートフォリオ

資産ポートフォリオの前にそもそも、

「ポートフォリオ」

と初めて聞くと、想像がなかなかつきません。

私も初めて聞いた時、なんのことだかさっぱりわかりませんでした。書類ケース?

 

そう、まさに書類ケースでした。

定義を確認してみましょう。

ポートフォリオ (ポートフォリオ)

ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。「ポートフォリオを組む」ということは、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つか、などの検討をするという意味です。

もともとの語源は、紙ばさみや書類入れという意味で、欧米では紙ばさみに資産の明細書を保管していたことが言葉の由来となっています。

ポートフォリオが具体的な商品の詳細な組み合わせを意味するのに対し、大まかな資産配分のことをアセットアロケーションといいます。

引用:SMBC日興證券

語源は書類入れということで、複数の金融商品を集めた書類ケースと考えます。

日経平均株価やJASDAQ平均、ダウ平均株価もポートフォリオの一種です。

銘柄が時価総額順に加重平均されて並べられていますよね。

では、言葉の定義を理解した上で、

資産運用を考える上でポートフォリオをどのように組み合わせていくべきか?

という点にフォーカスを当てていきたいと思います。

ポートフォリオを組む上でまず考えること〜分散投資・資産分散思考〜

ポートフォリオの組み方次第では、当然ですが見込まれる「リスクリターン」は変わってきます。

例えば以下のような種類の金融商品の構成。

  • 国内株式、
  • 国内投資信託、
  • 国内債券、
  • 海外株式、
  • 海外投資信託、
  • 海外債券、
  • 不動産投資、

それぞれ異なる属性(経済指標による変動タイミングなど)を持っており、

保有している金融資産の構成・割合次第では資産の「リスクリターン」も大きく変わってきます

ポートフォリオを組む前に、

まずは自身が関心を持っている金融商品の特徴を理解する必要があるのです。

ポートフォリオを組む上で大切なことが3つあり、それは以下の通りです。

⑴ 分散投資・資産分散思考、

分散投資を実行し世界経済が将来どう動いても、リスクヘッジが万全な状況が理想です。

例えば日本株&投資信託の組み合わせ「のみ」に傾倒していると、為替変動で円が下落すれば「保有資産全体の価値」が下がり青ざめることになります

海外投資を実行していれば安心ですよね。

⑵ 長期視点を持つ、

資産運用で重要とされているのは「投資のタイミング」です。

一度に金融商品を購入せず、投資タイミングを分散させることが大切なのです

タイミングを待つということは長期的に金融商品の動向を追うことにもなりますよね。

その間にあなたの資産運用に対する知識も向上するはずです。

これが短期で売買をして利益を稼いでいくトレードと異なる点ですね。

⑶ 適切な投資スタイルの確立、

投資スタイル、簡単にいえば「ハイリスク・ハイリターン」若しくは「ローリスク・ローリターン」の割合を決定するということです。

ローリスクローリターンの投資で運用をするのも堅実と言えますが、あなたの目標設定金額によっては、少額(余剰金額)でもハイリスク・ハイリターンで投資をするのがベターでしょう

但し、世界経済動向、資産運用状況に応じて、投資スタイルは柔軟に変えていくのが良いかと思います。

ここまでポートフォリオを組む上で大切なことを述べてきましたが、

次にどのような基準を持ってポートフォリオを組んでいくべきなのか、

例を用いて説明していきたいと思います。

各資産の相関性を意識した分散投資をする重要性・モーニングスターが出している一例も見てみよう

上記で、日本株&投資信託のみに傾倒した投資をしていると、

円高になると保有資産の価値が全て下がるので「NG」だという話をしました。

では、その他のNGな組み合わせは何があるでしょうか?

例えば、ETFを購入するにも「日経平均株価」「ダウ平均株価」の2つで運用するのはNGです。

日経平均株価はダウ平均株価と連動しています。

各資産の相関関係は以下の通りとなります。

各資産の相関性一覧・比較

図の見方を解説すると、「1」が完全相関であり、

1に近い数値であればあるほど相関係数が高いことを示しています。

(1)国内株式と(2)の国内債券の相関関数は「0.15」ということです。

私の場合は0.3〜▲0.3で毎回投資スタイルを考えています。

以下はモーニングスターが一例として掲載しているポートフォリオの組み方ですので参考にしてみると良いでしょう。

資産ポートフォリオ・安定運用タイプ資産ポートフォリオ・スタンダードタイプ資産ポートフォリオ・積極運用タイプ引用:MORNING STAR

8%以上のリターンを考えるのであれば、

投資信託以外の投資を考えるのが良いと思いますし、

個人的には8%以下は保守的すぎて面白味がありません。

他にも、ハーバード大学基金のポートフォリオも参考になるのでみてみましょう。

ハーバード大学基金の投資・資産ポートフォリオ例・どのような資産を組み入れている?

ハーバード大学基金は20年長期の累積年間収益で平均「10.4%」の利回りを上げており、非常に優秀です。

ハーバード大学基金の運用収益(利回り)引用:Harvard Annual Reports

上記投資信託では超えられない壁、

8%を超える利回りの源泉はどこにあるのでしょうか?

ハーバード大学基金のポートフォリオの構成を見てみましょう。

ハーバード大学基金資産ポートフォリオ出典:Harvard Annual Reportsを元に筆者作成

項目が英語になっていますので、日本語に訳すと以下の通りです。

一番右の項目がその割合です。

Asset Class日本語訳Strategic Asset Allocation
Domestic Equity国内株式10.50%
Foreign Equity外国株式7.00%
Emerging Market Equity新興国株式11.50%
Private Equity未公開株式20.00%
Absolute Return絶対収益型ファンド14.00%
Real Estate不動産14.50%
Natural Resourcesコモディティ10.00%
Domestic Bonds国内債券9.00%
Foreign Bonds外国債券1.00%
Inflation-Linked Bondsインフレ指数連動債2.00%
High-Yield Bondsハイイールド債0.50%

それぞれ内訳を見ていくと、

資産相関性が高い「先進国株7%」と「新興国株11%」「外国債券1%」「国内債券9%」を合わせ約30%。

これに「未公開株20%」「絶対収益型ファンド14%」とここでバランスを取っています。

その他に不動産やコモディティなど小さい割合で資産分散を実行していますね。

「絶対収益型ファンド」(=ヘッジファンド)とは、

市場がどのような局面でも「収益を出すことを最優先として」資金を運用するファンドです。

景気が悪い局面でも、収益を出すことを最優先としており、

投資信託のように「相対収益型」の投資手法は取っていません

ここで注目すべきは、先進国株(Foreign Equity)を上回る割合で絶対収益型ファンドに資金を投じていることです。

未公開株、不動産、ヘッジファンドの3本を主軸に収益を出すポートフォリオを組んでいます。

未公開株に投資するのは少し難易度が高く、

不動産は日本国内価格が高止まりしており、少し躊躇してしまいますよね。

利回りが高い物件を見つけるのも一苦労です。

信頼できる、海外の不動産があることがベストです。

海外不動産に関しては、3年-5年で4-8倍のリターンが見込むことができるバングラデシュ不動産について論じていますので参考にしてみてください。

本案件は2018年中に絶対にポートフォリオに入れておきたい投資案件です。

→ バングラデシュの不動産(土地)投資で資産を大きく育てる -最大8倍リターンを実現-

さて、ハーバード大学基金の投資ポートフォリオは、

不動産の次に絶対収益型ファンドがきており、こちらも比率が高いです。

ハーバード大学基金がなぜヘッジファンドに傾倒しているのかも解説しておきます。

ハーバード大学基金を始めとした米1流大学はなぜヘッジファンドを起用するのか?

実は、ヘッジファンドに傾倒しているのは、ハーバード大学基金のみならず、他一流大学でも同様のポートフォリオを組んでいます。

例えば以下はイェール大学のポートフォリオです。

イェール大学基金資産ポートフォリオ引用:Yale Investment Office

イェール大学基金資産ポートフォリオ(運用成績)引用:Yale Investment Office

Absolute Return(絶対収益型ファンド・ヘッジファンド)の比重が非常に大きいことに気づくかと思います。

2015年は20.5%、2016年は22.1%、2017年はなんと25.1%です

なぜヘッジファンドはこのようなリターンが出せるのか?

ヘッジファンドが高いリターンを出せる理由を以下で解説していきます。

ヘッジファンド(私募ファンド)は投資リターン(アウトパフォーム)が圧倒的に高くリスク抑制にも強い

ヘッジファンドが高いリターンを出せる理由、

それは端的に言えば、

アウトパフォーム率の高さ、損失幅の抑制に強いことが高いことに尽きます。

アウトパフォームとは、日経平均株価やTOPIXなどのベンチマークに対して、ある指数もしくは銘柄の一定期間の収益率が上回っている(上回りそうな)ことを言います。呼び方は他にアウトパフォーマンスとも呼ばれてます。

そしてアンダーパフォーム(アンダーパフォーマンス)とはある個別銘柄やファンドなどの一定期間の収益率がベンチマークを下回っている(下回りそうな)事をいい、アウトパフォームの対義語になります。中立の場合には「ニュートラル」といった言葉があります。

引用:アウトパフォーム(あうとぱふぉーむ)

以下はヘッジファンドと株式市場のパフォーマンスの推移ですが、

株式市場に対して、実に49%のアウトパフォームを発揮しています。

ヘッジファンド・運用成績(利回り)引用:MORNING STAR

投資の超一流と言われるファンドマネージャーが運用し、

収益を追い求める結果、リスクも抑制されているということです。(当たり前の話ですが)

少し陳腐な表現を使うと、攻めは最大の防御というところでしょうか。

「絶対収益獲得」「投資戦略の多様性」を狙いとした戦略が功を制しているのです。

オルタナティブ投資(絶対収益獲得・投資戦略の多様性)

ヘッジファンドの「低い相関係数」がもう一つの理由です。ヘッジファンドへの投資は所謂「オルタナティブ投資」です。

オルタナティブ投資(おるたなてぃぶとうし)

伝統的な投資対象である株式、債券と相関しないとされる一連の運用対象に投資すること。具体的にはヘッジファンド・商品ファンド・不動産などがそれにあたり、従来にない資産に代替する(=オルタナティブ)という意味でこの名称が使われている。

引用:野村証券

ヘッジファンドの相関係数が低いのは、んな市場局面であっても、絶対収益型の運用を実行することが理由となります。

ヘッジファンドの手法として、「相場下落時」に空売りを仕掛けたり、日経平均株価等指数に対して連動率が低い株式銘柄でポートフォリオを組み、

市場連動率を低く設定するファンド場合もあり、その戦略は多様です

例えば現在私が運用しているアクティビスト投資・バリュー株ファンドでは株式相場が大幅に下落した「中国危機」や「ブレクジット」の時期も着実にプラスで運用しており、

同ファンドマネジャーの運用としてはリーマンショック時もプラス運用と、その信頼性は抜群です。

→ リーマンショック発生の原因解説・アメリカ経済崩壊→世界金融危機へ

如何に大きな経済危機であったかそれぞれ少し振り返りましょう。

市場局面が壊滅していた時にプラス運用することは奇跡に近いのですが、

難なく遣って退けているのです。

チャイナショック

「中国ショック(中国危機)」とも呼ばれ、中華人民共和国(中国)を震源とする、世界の金融市場に大きな影響(混乱)を及ぼした出来事の総称をいいます。

これは、2000年代以降、飛躍的な経済成長を遂げ、2010年に米国に次ぐ世界第二位の経済大国となった中国が、景気失速懸念や政策変更、シャドーバンキング問題などから人民元の急落や中国株の急落などを招き、

それが世界各国の金融市場に伝播して、為替相場の急変や株式相場の急落などの混乱を招いた事象を指します。

引用:チャイナショックとは

ブレクジット

イギリスが欧州連合(EU)から離脱すること。英国(Great Britain)と退出・離脱(exit)を組み合わせた造語。

ブレグジットという言葉は、リスボン条約改正をめぐって、イギリスと欧州連合各国との歩調が合わないことや、PIIGSに代表されるような、財政の悪化した国々が出現してきたことで生まれたという見方が多い。

ちなみに、イギリスの首相であるデーヴィッド・キャメロンは、2017年までに欧州連合離脱の是非を問う国民投票を行うことを明言している。

なお、ブレグジットと似た言葉に「グレグジット」があるが、これはギリシャのユーロ圏離脱の意である。

引用:ブレクジットとは

伝統的な株式投資や債券投資に係る市場が下落した時も、ヘッジファンドがプラス運用を着実に出してくれると安心感も強いですよね。

世界トップの一流大学がヘッジファンドをポートフォリオに組み入れる理由がよくわかります。

日本ではどのヘッジファンドを起用すれば良いのか?

当然米国だけではなく、日本でも機関投資家を中心にヘッジファンドを起用しています。

例えば米国のブリッジウォーター・アソシエイツ、AQRキャピタル・マネジメント、ブラックロック・オルタナティブ・インベスターズなど、

有名ヘッジファンドは最低出資金額が1億円を超えてきます。

これではヘッジファンドの起用は難しいですね。

しかし、日本のヘッジファンドでは、最低出資金額1000万円以上か若しくはもう少し少額で設定しているケースもあり、個人でもポートフォリオを組みやすいです。

例えば国内ヘッジファンドであれば、バリュー株投資で毎年高いリターンを継続的に出しているBMキャピタルでしょうか。

→ 【国内ヘッジファンド】BMキャピタルの運用手法・利回り・評判を長期投資家目線で徹底解剖

→ BMキャピタルの運用成績・利回り結果について徹底解説(標準偏差とシャープ・レシオ)

ヘッジファンドを選定する指針を決めるにも、まずは直接話をするなどして徹底的な情報収集が不可欠です。

むすび・自分の理想のポートフォリオを構築しよう

以上、【「投資・資産ポートフォリオ」の作り方・ハーバード大学基金の事例で解説】について記事を書いてきました。

投資・資産運用をする際には、投資商品を探して投資をするだけではなく、

すでに成功しているハーバード大学基金やイェール大学基金などのポートフォリオを参考に、

自分のポートフォリオを構築していくことが大切です。

それでは良い投資ライフを。

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