新興国株式投資

MSCIエマージングマーケットインデックスを徹底評価~新興国インデックスの真実~

本日は新興国株の代表的なINDEXであるMSCIエマージングマーケットインデックスについてわかりやすく紹介していきたいと思います。

MSCIエマージングマーケットインデックスはFTSEエマージングインデックスと並んで、

新興国全体に投資する投資信託が連動を目標として採用されており非常に重要なインデックスとなっています。

MSCIってそもそも何?

まずMSCIって良くきくけど、そもそも何?という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

MSCIはMorgan Stanley Capital International社の頭文字をとったもので、

世界的に有名な指数算出会社です。

名前にMorgan Stanleyと入っていることからも分かる通り、

超一流米銀のMorgan Stanley社の子会社となっています。

因みに日経平均を算出している日本経済新聞社も指数算出会社でもあるので、同業他社ということになりますね。

現在世界ではMSCI社の指数をもとに9.5兆ドル(約1000兆円)というとてつもない規模の資金が運用されており、世界最大の指数設定会社となっています。

MSCIエマージングマーケットインデックスの位置づけ

MSCI社は様々な指数をグループ毎、国毎、また組み入れている企業の規模毎で分類しています。

まずは以下のグループ分けをご覧ください。

MSCI社の指数分類におけるエマージングマーケットとは
(引用:MSCI Index説明)

所謂先進国に分類される国はMSCI World (23カ国)
新興国のうち発展途上の国はMSCI Emerging (23カ国)
新興国のうち今後発展が見込まれる国はMSCI Frontier (32カ国)

という具合に発展の度合いに応じてカテゴリー毎に分けられているのです。

ではMSCIエマージングマーケットインデックスはMSCI Emergingに分類されている全てを網羅しているかと思われた方もいらっしゃるかと思いますが、

MSCIエマージングマーケットインデックスが網羅している範囲は、大型株(70%)と中型株(15%)で全体の85%になっているのです。

MSCIエマージングマーケットインデックスのカバー範囲銘柄としては833銘柄で、小型株については指数に組み入れていないということです。

MSCIエマージングマーケットインデックスの構成方法

MSCIエマージングマーケットインデックスは先程の位置づけで説明した通り、

対象範囲の約800銘柄を時価総額加重平均に組み入れた指数となっています。

日本でいうとTOPIXと同じ仕組みで構成されているということです。

時価総額加重平均について簡単にわかりやすく説明していきたいと思います。

時価総額というのは発行済株式数×株価で算出されるもので、

企業を丸々購入しようとした場合にいくら必要であるかという指標です。

因みに日本のトップはトヨタ自動車で22.5兆円となっています。トヨタ自動車を丸々買うには22.5兆円が必要になるということです。

2位のソフトバンク11.5兆円や3位のNTTどこも10.0兆円にダブルスコアを付けています。

ではここで、簡単のためにトヨタ自動車とソフトバング、NTTドコモの3銘柄で、日本株巨大株指数なるものを作るとします。

ここで時価総額が、他の二つの二倍あるトヨタ自動車とソフトバンク・NTTドコモを同じ比率つまり1:1:1で組み入れると違和感がありますよね。

大きさはトヨタ自動車が大きいので、トヨタ自動車の影響力を高めて、

トヨタ自動車:ソフトバンク:NTT = 2 : 1 : 1 の割合で組み入れるのが適切となります。

ここでは単純の為に3銘柄で説明しましたが同様のことを、

Emerging市場に分類される大型中型の約800銘柄で行ったものが、

MSCIエマージングマーケットインデックスということになります。

MSCIエマージングマーケットインデックスの国別比率

それでは時価総額加重平均を行った結果の国別の構成比率をご覧ください。

MSCIエマージングマーケットインデックス国別構成比率
(引用:MSCI Emerging Index)

今後成長減速が確実な中国と、既に高度成長が終焉を迎えて先進国と同様の成長を行っている韓国と台湾といった東アジアの国のみで全体の55%を占めています。

【参照】
崩壊間近?中国経済の実態・2018年以降のせいちょおう可能性を分析・解説

更にブラジルや表には載っていませんが南アフリカ・ロシアを加えると70%以上が、

経済成長が失速している国で占められております。

何故上記のような構成比率になっているかは簡単で、時価総額が大きい企業が組み入れられるので、

既にある程度成長した国の大規模な企業が多く組み入れられる為、結果的に新興国の中でいち早く発展したBRICSや韓国・台湾の割合が大きくなってきてしまうのです。

因みに同じく新興国インデックスとして有名なFTSEエマージングインデックスは韓国を先進国として扱っており、若干東アジアの割合が低まりますが、

時価総額加重平均で指数が構築されている為、ほぼほぼ同様の構成となっております。

FTSEエマージングインデックスの国別構成比率

MSCIエマージングマーケットインデックスの構成銘柄

MSCI社が発表しているMSCIエマージングマーケットインデックスの上位構成銘柄をご覧ください。

なんと上位10銘柄だけで全体の4分の1弱を占めていることが分かります。

赤枠で囲ったには中国企業でなんと10銘柄中7銘柄を占めており、

Topのテンセントのみで全体の5.5%を占めるという状態になっています。

更に同じく中国のIT企業であるアリババを加えると、二つで10%になります。

800銘柄あるので単純平均すると1銘柄あたり0.125%なので、如何に中国のIT企業に偏っているかが分かると思います。

正直中国が傾けば、台湾・韓国にも甚大な影響がでますので、半分中国指数といっても過言ではないですね。

MSCIエマージングマーケットインデックスのリターン(利回り)を分析

では肝心のMSCI指数のリターンを確認していきましょう。

MSCIエマージングマーケット指数のリターン

リーマンショック前までは中国を中心にして堅調に推移したのですが、

その後は非常に軟調に推移しており、3年年率、5年年率、10年々率のリターンに比べて著しく低い利回りとなっています。

因みにMSCI ACWIはMSCI All Country Word Indexの意味で、全ての国の大中型銘柄を時価総額加重平均で組み入れたもの、

MSCI Worldは先進国の大中型銘柄を時価総額加重平均で組み入れたものです。

なんだか紛らわしいですね。。

いずれにしても先進国が10年間で米国が堅調であったこともあり、時価総額は年率7.13%で成長していたにも関わらず、

新興国は3.45%しか時価総額が成長しなかったことになります。

10年前を100とすると、先進国は199と約2倍になるにも関わらず、新興国は140にしかならないということを意味します。

MSCIエマージングマーケットインデックスのリスク(=標準偏差)を分析

リスクリターンを考える必要があるとよく言われますが、リターンは簡単ですね今後1年間で見込まれるリターンを過去の成績から予測するものです。

ではリスクは何かというと若干複雑になります。

リスクというのは価格がどれだけぶれるのかというもので、

投資を考える上では価格がどれだけ激しく上下動をするかということをリスクととらえています。

リスクの考え方についてはハイリスク・ハイリターン投資で説明しておりますが、簡単な例で復習すると、

平均リターンが30%でリスク(=標準偏差)が20%の場合、

統計学的に
68.27%でリターンは20%~40%の範囲内に
95.00%でリターンは10%~50%の範囲内に収まるということを意味します。

MSCIのリスク(=標準偏差)を確認すると以下のようになり、リスクは先進国・世界平均に比べて高くなっています。

MSCIエマージングマーケットインデックスのリスク(=標準偏差)

つまり先進国や世界全体に比べて、Low Return High Riskの指数であるということが言えますね。

10年平均のリターン3.45%とリスク14.91%を用いると、

統計学的に今後1年間のリターンは
68.27%でリターンは▲11.46%~18.36%の範囲内に
95.00%でリターンは▲26.37%~33.27%の範囲内に収まることが予測されます。

正直あまり魅力的におもえませんよね。

MSCIエマージングマーケットインデックスに連動することを目標とした投資信託

日本でMSCIエマージングマーケットインデックスに連動する投資信託で有名なものは以下のものがあります。

指数に連動を目標とするだけのパッシブ型の投資信託であれば信託報酬は低い方がよいでしょう。

  • 三井住友・DC新興国株式インデックスファンド(信託報酬0.56%)
  • たわらノーロード新興国株式(信託報酬0.50%)
  • eMAXIS新興国株式インデックス (信託報酬0.19%)

MSCIエマージングマーケットインデックスのまとめ

MSCIエマージングマーケットインデックスは世界最大の指数算出会社であるMSCI社によって算出されている指数で、

新興国の中でも発展している又は発展途上の国々23カ国の大中型銘柄を組み込んでいます。

指数は時価総額加重平均で算出される為、時価総額が大きい企業を多く保有するBRICSや韓国・台湾といった東アジア諸国が多く組み入れられており、

成長力が乏しいという致命的な欠陥を抱えています。

実際リターンは過去10年先進国の2分の1の水準に留まっており、尚且つ価格の変動幅(=リスク)は高くなっており、

Low Return High Riskの指数となってしまっている。

新興国への投資で大きなリターンを獲得したい方はMSCIエマージングマーケットインデックスや同様のFTSEエマージングインデックスに連動する商品への投資は控えたほうがよいでしょう。

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それでは!

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