リート(REIT)

REIT(リート)の重要指標NAV倍率、FFO倍率、分配金利回りを解説

こんにちは!YOSHITAKAです!

今までリートの仕組みから特徴や今後の各物件毎の見通しにまで触れてきました。

今回は個別の銘柄を選ぶ際に重要な指標である、NAV倍率、FFO倍率、LTV、分配金利回りについて詳しく解説していきたいと思います。

分配金利回り

分配金利回りは最も重要な指標になります。

考え方としては株式投資の配当金利回りと同じですが、REIT(リート)では仕組み上分配金利回りが非常に重要になってきます。

通常の株式では利益を配当に回すか再投資に回すかは企業が決定します。必ずしも配当金が高い企業が良い企業であるとはいえません。

企業は配当をせずに利益を再投資することにより、更に利益を大きく伸ばすことが出来るのです。つまり配当金が高い企業は投資する分野が見当たらない成長性に乏しい企業とネガティブに考えることが出来るのです。

しかしリートは利益を90%以上分配することにより法人税を免除することが出来るので、分配金がそのままリートの収益率を表すことになります。

REITの税率

株式と違ってREIT分配金をいくら出せているかというのは、そのままどれだけ収益率が高い物件を保有しているかを表す指標なのです。

NAV倍率

次にNAV倍率です。株式にはPBRという良く似た概念がありますが、PBRが簿価ベースの評価に対してNAV倍率は時価ベースでの数値になります。

類似概念のPBR

以前でPBRについて株式投資に必要なPER、PBR、ROEをわかりやすく砕いて説明する-で説明しておりますが簡単に復習していきたいと思います。

PBRはPrice-Book-Ratioの略で時価総額が純資産の何倍か?

言い換えると株価が1株当たり純資産の何倍かを示した指標になります。

PBRとは

この純資産というのは総資産から総負債を差し引いたもので、現時点での時価ではなく帳簿に記された簿価ベースでの価格で計算されています。

純資産とは

PBRの問題点

PBRの問題としては簿価として記載されているものが本当にそれだけの価値があるのか疑問であるということです。

例えば、資産の欄に記載される商品があるとします。

この商品が本当に売れるとは限りませんし、場合によっては値下げ・廃棄をしなければいけなくなると商品の価値は下がり実際の資産額は減少します。

また別の例では商品を作る設備が資産の欄に計上していたとします。しかし、その設備で作る商品が陳腐化し最早市場で売れなくなると設備自体の価値は0になってしまうのです。

つまり純資産として計上されている簿価は、総資産が真に信頼できる数値とはいえないため、実際に時価総額が純資産を下回るというような事態(PBRが1未満)が発生してしまうのです。

NAVとNAV倍率

上記のPBRの問題を解決するために、純資産に代替する概念として編み出されたのがNAVです。

NAVはNet Asset Valueの略です。通常の企業では先ほどの商品や設備のように時価評価しづらいものが存在しますが、REIT(リート)では資産がほぼ不動産のみであるため時価評価を行うことが出来ます。

時価評価ベースで総資産から総負債を差し引いたものをNAVとして定義します。

Net Asset Value

そして投資口価格が一口当たりNAVの何倍かということを表した指標がNAV倍率となります。

式と図で表すと以下になります。

NAV倍率 = 投資口価格 ÷ 一口当たりNAV 

NAV倍率

NAV倍率の長所と見方

NAVは現在の保有不動産の価値つまり時価で評価された数値です。

通常の企業のように不確定要素の高い簿価ベースでの資産を含んでいないので、FairにREITの投資口価格が保有する資産に対して割高か割安かを判断することが出来ます。

単純にNAV倍率が1倍を上回れば割高、1倍を下回れば割安と判断できる有用な指標となっています。

FFO倍率

NAV倍率が株式投資でいうPBRに対応する概念でしたが、FFO倍率はPERに対応する概念です。

類似概念のPER

PERについても株式投資に必要なPER、PBR、ROEをわかりやすく砕いて説明するで詳しく説明しておりますが株価水準が利益の何倍の水準かということを示した指標です。

PER

簡単にいうと現在の利益水準だと何年間で株価の元がとれますか?という指標です。

PERが10倍であれば10年、20倍であれば20年で元本回収と理解できる数値です。

FFO倍率とは?

REITにおけるFFO倍率は以下の式で表されます。

FFO倍率 = 投資口価格 ÷ 一口あたりFFO

つまりPERの株価がREITの投資口価格で1株あたり利益(EPS)が一口あたりFFOに置き換わったわけですが、抑々FFOって何ですか?という疑問が沸き上がります。

FFOとは?

FFOはFunds From Operationの頭文字を取ってきたものです。

FFOはREITからどれだけのキャッシュが生み出されているのかを表した指標になります。計算式としては以下のようになります。

FFO = 当期純利益+減価償却費+(不動産売却損 – 不動産売却益)

減価償却費というのは実際にCASH OUTが当期に発生していない損となりますので、実際に稼いだCASHを求める際には減価償却費を足し合わせます。

減価償却について分かり易く解説すると、例えば1000万円の設備を購入するとします。購入した年に一気に1000万円を費用に落とすと、その年の利益が大きく凹みます。

そのため、耐用年数で割った金額を費用に落としていったりして費用を各期に振り分けるのです。

減価償却費

この仕組みから分かるように、実際にお金を拠出しない費用が毎年発生することになるので、稼いだCASHを計算するためには減価償却費については毎年足し合わせる必要がありっます。

更に既に費用として計上している不動産売却損を足し合わせ、既に利益として計上している不動産売却益を差し引くことでREITが稼ぎだしたCASHであるFFOを算出します。

なぜFFO倍率が重要なのか?

何故株式市場では利益を元にしたPERが重要であるのに、不動産に関してはCash Flowを元にしたFFO倍率が重要か気になった方も多いのではないのでしょうか。

CASHを見る重要性は、REITのような不動産を生業としたビジネスにおいては減価償却費が非常に重要になってきます。

例えば5億円の不動産を購入したとしても、一括で費用に落とすことはできず耐用年数が20年とすると1年あたりの減価償却費は2500万円となります。

つまり翌年以降は実際にCASH OUTが発生しない費用が20年間に亘り発生し続けます。

このように物件毎に減価償却費が積みあがっていくと稼いだCASHと会計上の利益に通常の企業に比べて大きな乖離が生じてくることになるのです。

最終的に重要なのは架空の数字である利益よりも、いくらCASHを生み出しているかです。CASHを生み出していれば損失が発生していたとしても潰れることはありません。

欧米では通常の企業評価においても現金価値の重要性について再評価がすすんんでいるので、特に減価償却費の影響が大きくなるREITにおいてはFFO倍率の重要性がおのずと高まってきます。

FFO倍率の考え方

PERと同様にFFO倍率が低ければ低いほど割安ですし、高ければ高いほど割高ということになります。

しかしFFO倍率が安いから買いだという単純な話ではありません。

FFO倍率が低くなる理由という本質まで踏み込んで考える必要性があります。

大型のテナント撤退が決定していたり、築年数が古くテナント料が大幅に低下する恐れがある物件では先々の不安を織り込み投資口価格が下落していくからです。

FFO倍率が低いものについてはネガティブな理由がないかを確認した方がよいでしょう。

総括

分配金利回りは税制の関係上利益を再投資に回せないREITにおいては株式と違い収益力を示す重要な指標。

NAV倍率はPBRと似た純資産を用いた投資口価格の割安度を図る指標であるが、PBRが簿価ベースの純資産であるのに対して、NAV倍率は時価ベースの純資産で算出している。

FFO倍率はPERと似た利益を用いた投資口価格の割安度を図る指標であるが、PERが利益ベースで算出するのに対して、FFO倍率は稼いだCASHベースで割安度を算出している。

これは不動産事業の利益に及ぼす減価償却費の影響が甚大であることに起因している。

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