経済の仕組み理解

日本の景気の推移で今後の動向を読む・経済成長と日銀金利、インフレの関係性

前回の「『経済の仕組み』をわかりやすく解説・基礎を押さえる初心者入門編」で経済という言葉の意味、取引、政府・日銀の役割、社会での信頼、経済サイクルについて学んできました。

今回は前回の復習から入り、その流れでインフレについて解説していきたいと思います。

経済成長とはどのようにして起こるのだろうか?

前記事では最後に経済の並みの変動は「借入」「貸付」を実現するクレジット=信頼に依存するという話をしてきました。

少し復習しましょう。取引を行う「モノ」を生産するには、優秀な人間が「長期的」に見れば普通の人よりも生産力が高く、裕福になっていくも、「短期的」に裕福になるには資金調達、つまりクレジット=信頼を利用して、生産性を高めていく必要がありますね。

このクレジット=信頼を利用して生産性を高めた「集合体」が経済の成長を押し上げるのです。1人の商人が資金調達をして、生産性を高め裕福になっても経済は微々たる変動しかせず、他の多数の人間が同様に生産性を高め、裕福になっていくことが経済の成長を促すのです。

例えば新興国のGDPの成長率が7%であり投資実行すべき、などの話を海外投資を考えていると良く目にすると思いますが、発展途上国のような主にインフラなどが未整備な国は「緊急性のある」改善余地が大きくあるので、海外からも積極的な投資による資金が流入され、新興国の国家機関、国内の優秀な人材が生産性を高め、取引量を増やし、富を生んでいるからなのです。

反対に日本などの先進国に関しては、すでにインフラも十分に整備されきっており改善の余地が大きくなく、あとは娯楽・エンタメの世界、旅行やオリンピックなどのイベントなどがGDPに大きく寄与するものの、全体のGDP成長率は2%台と低い水準になります。資金調達をして生産性を高めるほど「緊急性」のあるビジネスが余り残っていないということですね。

生産性と支出の関係・インフレはなぜ起こるのか?

インフレについては前の記事でも中央銀行がコントロールしているということで少し触れましたが、では、そもそもなぜインフレは起こるのかという説明をしていきたいと思います。

上記で、経済成長は借入による資金調達をすることで生産性を高め、取引量を増やし、支出を増やす⇆所得を増大させる集合体がいることで促進されると話をしました。

このまま各商人が借入を実行し、生産性を高め続ければ経済は青天井に成長していくかのように見えますが、そうではありません。なぜなら借入をしたということは必ず「返済」の時期がくるからです。

返済の時期は、現在までに得た「所得」(儲けたお金)で生産性を高めるための投資を繰り返すのが理想ですが、やはり借入+利子の返済をする時期はそこまで積極的な投資はできないものです。ワーキングキャピタル(運転資本)の問題もありますしね。

ここで再度、普通にクレジット=信用を利用して資金調達をせずに生産を続けていれば、経済の成長は短期的には大きなものにはならないことを思い出してみましょう。

経済の成長は長期的に、曲線を描かずまっすぐに成長していきますね。取引による「支出」と「収入」に借入を利用したレバレッジがきかず、いつでもその2つは見合うものになります。

しかし、資金調達を行い投資を実行する、即ちその生産に係るリソース、簡単な例を出すとあなたが借入のお金で一棟のビルを建てるために大量の鋼材が買えるようになりますが、その鋼材の生産が追いつかなくなることがあります。鋼材供給者も本当は生産を拡大したいのですが、それはその鋼材供給者のクレジット=信頼のレベルにより、資金調達できる金額は変わるので、生産量がマッチすることはまずありません。

そうなってくると、鋼材供給者はどうしても「値上げ」を検討しますよね。需要と供給のお話です。あなたが鋼材を仕入れるという「需要」と鋼材を売る人の「供給」がアンマッチになるのです。

そして、今回の鋼材のように限られた「リソース」となると、稀少性が上がり、値段を上げていくことになります。ダイヤモンドが高いように、稀少性のあるものは値段が上昇するのです。

そして、このように価格が上昇していくさまを「インフレーション」というのですね。経済活動とは、アンマッチ、「ズレ」の連続であり、毎日生まれている新規ビジネスはこのような「ズレ」を埋める活動なのです。

日本銀行はどのように経済をコントロールしているのか?

こちらも少し前の記事の重複となりますが、上記のようなインフレーションが発生すると、中央銀行は利子の高く設定します。日本では日本銀行の「政策金利」のことですね。定義も確認しておきましょう。

政策金利は、中央銀行が金融市場の調節手段(金融政策の狙い)として用いる短期金利のことをいいます。これは、中央銀行の金融政策によって決められるもので、マーケットの金利を実体経済に合った水準に誘導するために決める基準金利のことを指します。

引用:政策金利

「政策金利」をさらに深掘りして見ると、例えば日本の一般の銀行、メガバンクなどは日銀より「低金利」で資金調達が可能であり、企業や個人に対する資金の貸出金利が低くなりお金が個人消費や設備投資に回りやすくなるのです。

例えば三菱東京UFJ銀行が日銀より「3%」の金利で借入し、「5%」で一般投資家などに貸付を行なっていることですね。

この3%の部分を、インフレが進むと日銀はもっと高い利率に設定することになります。これで過度なインフレを抑えるんですね。(デフレに陥りそうになったらもちろん利子は下げます)

借りる人が減り、既存の借入の利子も上がります。あとはどうなるかそろそろ想像がつくのではないでしょうか?

使える資金が減るのですから支出が減り、つまりは所得も減りますので「モノ」が売れなくなります。

「モノ」を売りたい人は売れなければ在庫になり、種類にもよりますが商品が腐敗してしまい、廃棄することになれば大問題です。ただの損失ですからね。

ですので「モノ」の価格も値下げが順次実行されることになります。この動きを「デフレーション」と呼ぶのですね。日本が常に直面している「デフレ」です。

もう一度簡単に総括すると、「クレジット=信頼」が使える局面が減るということは経済成長が止まるということです。返済が増え、支出が減り、経済変動の波が下降線となっていきます。

日本はバブル崩壊時にこのような事象が起こっていました。リーマンショックのあった2008年にもアメリカ、ヨーロッパ他多くの国で下降線となり、経済が停滞しました。

経済に大きな影響を与えるのは「感情」そして「狂気」

上記で所得が減り、債務返済が増加し、株式も暴落、不動産価値も下がり、経済がどんどん悪循環に陥っていく流れを解説して来ました。

各国の中央銀行も経済停滞してしまうのは歳入も減ることを意味しますのでもちろん経済を上向かせるために、ここで「利子を下げる」試みをするのですが、一旦伝染してしまった国民の不安は、そう簡単に払拭できるものではなく、利子を下げ続けても資金を調達しようと考える者もいなくなります。コントロールが利かない領域ですね。

まず、中央銀行が経済をコントロールしているのに、どうして「バブル崩壊」などが起こってしまうのでしょう?

中央銀行に経済を読み解くセンスがないのでしょうか?

基本的に中央銀行、日本でいえば日本銀行で働いている人は日本で一番賢い、頭脳明晰な人が働いていることはご存知の通りで、経済変動のメカニズム、起こり得る要因は全て理解しています。(高学歴主義の問題はさておき)

しかし、それでもコントロールができない部分があるのです。それは、人間の「感情の振れ幅です。

あなたは何か事業をする時、資金調達を考えると思います。生産率を高めたいからですね。従業員を雇い、仕事を効率化するためのシステム、商品を大量に仕入れる、色々な使い道がありますね。

なんだか資金を調達する際に、何に投資しようか?と考えるわけですが、この時点ですでにワクワクしてきませんか?

そして投資した後に少しでも儲けが出ると、人間は「何もかもうまくいく」と資金調達を加速してしまうものです。

1989年に崩壊した日本のバブル時は、不動産価格の急騰により、誰もが儲かると考え、盛んに資金調達をし、ろくな分析もせず不動産への投資をしらみつぶしに実行していきました。

この時期はある意味人間の欲が全面に出た「狂気」でした。

その「狂気」によってとてつもないスピードで投資、つまり支出ですね、が実行され、日本経済は驚くべきスピードで成長していきました。

しかし、そんなバブルは長続きするはずもなく、必ず「返済額」が「所得」よりも大きくなる周期が来ます。

中央銀行がインフレを抑えるべく利子を上げ、モノの価値も上がり切ってしまい所得はいつまでも大きいわけではないからです。

所得水準が下がり「クレジット=信頼」は落ち、資金調達が難しくなり、支出が減ります。支出が減る集合体となることで経済は低迷するのです。不安でいっぱいですね。

この不安が、経済低迷をどんどん加速させます。ビジネスをやっているとよくわかるのですが、「不安」というものに人は非常に敏感ですから、支出を異常に嫌うようになっていきます。

中央銀行は利子を下げようと考えますが、もう下げられないレベルにまで至っている状況に陥るんですね。

今回の解説はここまでとし、次回記事では「どのように国は経済は立ち直らせることができるのか?」についてフォーカスしていきたいと思います。

 

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