バングラデシュ不動産

バングラデシュ不動産投資で押さえておくべき政治体制と今後の政策

 

バングラデシュの不動産投資が魅力的であることは、

私の投資基準バングラデシュ不動産の魅力で解説してきましたが、

同国への不動産投資を行う上で重要となる政治情勢についてまとめていきたいと思います。

政治が不動産とどのように関係しているかという点ですが、

そもそも不動産価格は経済が成長しない限りは上昇していきません

経済が成長していく条件は、当然「人口ボーナス」を迎え人口並びに労働人口が増えていく点が一番重要ですが、

政権が安定しているのかという点も重要な要素になります。

実際政治が安定しないシリア、アフリカ諸国では理想的な人口ピラミッドを有していても経済成長が促進されません。

何が起こるか分からない国では外国からの投資も誘致できませんし、国民も明日何が起こるか分からない不安定な状況下では安心して働くことも、物を買うなど消費も出来ませんからね。

バングラデシュの現在の政治が安定政権なのか、そしてどのような政策を据えているのかを中心に見ていきたいと思います。

今回のポイント
  • バングラデシュは民主主義を掲げた二大政党による議員内閣制。
  • 現在は与党アワミ党が3分の2以上の議席を獲得し、10年近い長期政権を築いている。
  • 野党勢力は最大野党BNP党首が逮捕されている状況で弱体化しており、2019年の選挙も順当にいけばアワミ党の政権維持となることが見込まれる。
  • 現政権は経済成長に重点を置いており、インフラ整備や外資誘致に積極的。
  • 安定した政権と経済親和的な政策は引き続き堅調な経済成長と不動産市場の後押しとなる。

現在のバングラデシュの政治体制

バングラデシュの政治体制は、与党アワミ連盟とバングラデシュ民族主義党(BNP:Bangladesh National Party)の議員内閣制の二大政党です。

内閣が議会に対して責任を負い,その存立が議会の信任に依存する制度。その原型は 19世紀のイギリスで形成された。議院内閣制の特徴は,議会の多数派が内閣を形成し,政権の座につくことにより立法と行政との間に協力関係が築かれることにある。

二大政党と申し上げましたが、以下の通り現在は与党アワミ連盟が圧倒的な議席数となっています。

引用:外務省南西アジア課

アワミ連盟とBNPのこれまで

アワミ連盟とBNPについて、両者の成立までの過程を紐解いていきましょう。

以前バングラデシュの歴史の記事で解説済みですが、同国は1971年に独立するまでは、パキスタンの一部に組み込まれており東パキスタンと言われておりました。

アワミ連盟の母体は1950年に発足された全パキスタン・アワミ・ムスリム連盟で、1954年にはパキスタンの総選挙で勝利し政権を取得した政党でした。

政権内で閣僚となっていたシェイク・ムジブル・ラーマン氏が1957年に東パキスタン(現バングラデシュ)の独立を目指して分離し現在のアワミ連盟を創設しました。

引用:BDD News

創設者であるシェイク・ムジブル・ラーマン氏は現党首であり首相であるシェイク・ハシナ首相の父で、

現在は国父又ベンガルの友人と呼ばれており、彼の誕生日は祝日となっています。

実際に彼シェイク・ムジブル・ラーマン氏は1971年にインドの助けを借りながらも独立を成し遂げ初代大統領となりました。

しかし彼の政権は長続きせず1975年に軍部のクーデターにより殺害されてしまいます。

その後軍事政権の時代に入りますが、

権力闘争の末1977年に大統領に就任したジアウル・ラーマン氏の独裁政権が始まり、彼が組織した民族民主党など6党合同でBNPを組織しました

因みに現BNP党首のカレダ・ジア氏はジアウル・ラーマン氏の妻です。

凄いですね、現在のバングラデシュの政治は建国の父の娘と元大統領の夫が争っているという状況なのです。

1979年の総選挙ではBNPは300議席中、

207議席を獲得しましたが1981年にまた反乱が起こり暗殺され、

1982年に無血クーデターで軍人のエルシャド戒厳令司令官が軍事政権を樹立しました。

1984年に現党首のジア氏が党首に就任し、

1990年に既にアワミ連盟の党首となっていたハシナ氏と共に民主化運動を主導しエルシャド政権を転覆させることに成功し、

この時に独裁政権を生み出しやすい大統領制から議員内閣制に移行しました。

1991年の総選挙では中間層の支持を得てジア氏率いるBNPが政権をとりバングラデシュ発の女性首相が誕生します。

その後は以下のようにアワミ連盟とBNPの交互政権が続いております。

  • 1996年:アワミ連盟が総選挙で政権を奪取
  • 2001年:BNPが4党連合で再び政権を奪取
  • 2009年:アワミ連盟が総選挙で再び政権を奪取
  • 2014年:アワミ連盟が単独で圧勝

この2014年の選挙には「正当性がない」と、

野党がボイコットした状態で行われたこともあり、

その後1年近くの間混乱期が続きましたが現在は与党の正当性を認める風潮が強くなっております。

最近ではありますが2018年2月にBNPのジア党首は慈善事業に絡む汚職事件で禁固刑5年の判決を受けており、

控訴の構えを見せておりますが政治的な対立が背景にあるといわれています。

与党の野党連合の弱体化政策によって、政権基盤は強固になってきております。

引用:産経ニュース

与党アワミ連盟の政策

ジア党首に加えBNP幹部の多くが失脚し野党の勢力が弱まっているなか、

2019年に実施される選挙では与党アワミ連盟が政権を維持することがメインシナリオとして考えられます。

そもそもとして経済が成長率が上昇し、

上昇基調の国なので現政権に不満が出にくい環境であることも政権基盤安定に寄与してくると考えられます。

では現政権の政策について、経済面、外交面という切り口から見ていきましょう。

アワミ連盟の経済政策

アワミ政権は経済政策を重視しており、

2015年に世界銀行基準(毎年変更される)による『低中所得国』に分類され、

独立50周年となる2021年までの中所得国入りを目標として掲げています。(ビジョン2021)

中所得国というのは、最新の世界銀行の基準でいうと1人あたりGDPが3,956USDとなります。

引用:世界銀行

2018年時点のバングラデシュの1人あたりGDPが1,700USD近辺なので、

実現可能性は低い目標ではありますね。

年率7%で成長することを考えると、

2028年から2030年あたりには中所得国入りを達成しそうな勢いとなっています

私の投資基準でも触れている通り現在の1人あたりGDPの水準が、

今後不動産価格が大きく伸びる水準でもありますので、

今後5~10年ほどはバングラデシュ不動産投資を実行していく予定の私としては、現在の成長速度が心地よい水準でもあります。

達成不可能な目標であっても、

政府が成長を加速させる意気込みを有しているということ自体がポジティブに評価できる点といえるでしょう

成長を加速する為の重点的な分野として、

  • インフラ強化、
  • 産業多様化、
  • 投資促進、
  • ガバナンス強化、
  • 貧困撲滅

を挙げております。

引用:外務省

上記は全て経済を刺激する策ではありますが、

この中でも特に不動産に関係するのはインフラ強化と投資促進ですね。

実際バングラデシュのインフラは殆ど整備されていない状況で、

道路の舗装や現在進捗が進んでいるモノレール開発や日本の山手線にあたる環状線の整備によって非効率がなくなり経済成長が促進されるだけでなく、

不動産価格が上昇していくことが予想されます。

また投資促進も非常に重要な点で、

現在の主力産業の縫製品の高付加価値化や輸出競争力のある製造業の育成や産業全体の多角化を図っていく為には外国からの投資や技術供与が必要不可欠になってきます。

現在外務省によるとバングラデシュのこれまでの外国直接投資額の累計はGDP比の6.1%で南アジア平均の10.9%、

更には東南アジア平均44.1%に対して大きな差をつけられており外国からの投資促進は急務となっており、投資を誘致できれば更に経済成長が促進されていきます

このような状況の為、バングラデシュ政府としても外資の誘致の為に特に経済特区では大幅な減税を実施することを発表しております。

経済特区(Bangladesh Economic Zones Authority:BEZA)およびハイテク・パークの減免措置

BEZAおよびハイテク・パークデベロッパー会社
次の減税が受けられる。〔S.R.O. No. 227-law/Income Tax/2015およびS.R.O. No. 229-law/Income Tax/2015、2015年7月8日発行〕

設立当初の10年間:法人税100%減税
11年目:法人税70%減税
12年目:法人税30%減税

BEZAおよびハイテクパーク内に設立した企業
次の減税が受けられる。〔S.R.O. No. 226-law/Income Tax/2015およびS.R.O. No. 228-law/Income、2015年7月8日発行〕
設立当初の3年間:法人税100%減税
4年目:法人税80%減税
5年目:法人税70%減税
6年目:法人税60%減税
7年目:法人税50%減税
8年目:法人税40%減税
9年目:法人税30%減税
10年目:法人税20%減税

引用:JETRO

また経済特区外では幅広い業種に対して、

外資誘致の為の法人税減免措置を打ち出しており、

外資誘致に投資促進に本腰を入れていることが分かります。

直接投資で海外の企業がバングラデシュの土地を購入することにより、

実需需要としても不動産価格が上昇が見込まれます。

私としてはバングラデシュは外資の投資誘致が急務な状況であるため、

現在の外資企業でも土地を所有できる法制度が変更となる可能性は極めて低いとみています

アワミ連盟の外交政策

外交政策についてはNHKとの取材に応じたハシナ首相が以下のように答えています。

バングラデシュの外交政策ははっきりしています。建国の父、ムジブル・ラーマンはバングラデシュの独立の後、全ての国や組織と友好関係を保つ全方位型の外交政策をとることを発表しました。インドとの間には国境問題やガンジス川の水をめぐる争いがありました。前の任期中に条約を結んで円満に解決しました。そして、そのあともインドやミャンマーとの国境問題を解決しています。私はどの国とでも友好的な対応や話し合いで問題を解決出来るはずだと信じています。

引用:NHK

つまり全ての国と仲良くやっていきましょうという精神だということですね。

最近は特に隣接する大国のインドと、同じく近隣の大国である中国との関係を緊密にしております。

実際中国からは2016年に発電所や港湾、

鉄道関連施設の整備を含めたインフラ開発関係で2.1兆円の融資を引き出しており、経済的結びつきを強めています。

引用:日経新聞

中国としても一帯一路構想において重要な拠点であり、

インドに楔をうつという観点からも重要な地域であると考えているのです。

負けじとインドも2017年にバングラデシュに5000億円規模の融資を発表しており、

両大国が南アジアの覇権を巡って争っているのを完全に追い風として受けれており上手い外国を行えていることが見て取れます。

引用:産経ビジネス

むすび

バングラデシュの政治はアワミ連盟が圧倒的議席数で長期政権を築いており、

二大政党を築いていたBNP党首の逮捕等の野党勢力の弱体化もあり2019年の選挙も政権を維持することがメインシナリオ。

与党アワミ等の政策は経済成長による貧困脱出を掲げており、

経済成長に資する政策を今後も打ち出していくことが期待されます。

安定した政権と民主政権による経済政策により政治面からも経済成長並びに不動産価格の上昇が後押しされると見られるでしょう。

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