「2000万円」というお金はとても大金ですよね。
現代の日本では「貯金0円」の世帯も全世帯の14.9%も存在しています。
以下は厚生労働省の国民生活基礎調査のデータです。
第1項目の「貯蓄額階級」を見てみると「2000-3000万円」の貯金があるのは全世帯の6.3%に過ぎないのです。
全世帯の6.3%ということは、
もしあなたがすでに2000万円以上の資産を持っているのであれば100人に6人、
50人に3人の割合に入る国民(or世帯)に属しているということです。
しかし、年齢によりますが、2000万円では老後はまだまだ安泰ではないことを老後資金に向けての資産運用計画の記事でも解説してきました。
この記事では、
「2000万円あれば何ができるかを具体的に想像したことがない」
「老後2000万円報告書が意味するところとは?」
「定期預金、投資信託で2000万円を守るのが正解なのか?」
「さらに増やしていく資産運用法はないか?」
という方向けに執筆していきたいと思います。
Contents
2000万円の貯金でできることは何がある?

散財しようと思っても2000万円はなかなか使い切れません。
家賃60万円程の港区の3LDKに住めば単純計算で3年で使い切れることになりますね。
束の間の高年収生活となります。
世界一周クルーズのロイヤルスイートで部屋料金が1800万円、
100日間の生活を豪勢にすれば2000万円が使い切れますね。
このような話をすると、
多くの人は短期間で使ってしまって勿体無い!という話をしますが、
私自身は2000万円を思いっ切り使って散財することには反対ではありません。
なぜなら人とは違う体験をするということは人より多くの価値に気づくことができる、
好奇心を刺激することで次のチャレンジへの糧となることも多く、
またスイートルームに泊まる他のお客さんとの交流で様々な「人生のヒント」を得られる可能性があるからです。
この考え方は、2000万円を闇雲に使うのではなく「あなた自身への投資」となるわけですね。
老後2000万円報告書の真実とは?貯金2000万円では不安なケースも?
老後2000万円報告書が2019年に話題となりました。
2000万円という金額の聞いて日本人の皆さんが思い出すことがあると思います。
当項目では算出方法も含めて詳しく紐解いていきたいと思います。
そもそも老後2000万円報告書とは?
老後2000万円報告書ですが、当然正式な名前は「老後2000万円報告書」ではありません。
2019年5月22日に金融庁が発表した「高齢社会における資産形成・管理」が「老後2000万円問題」の発端となりました。
同報告書の中で直接2000万円という数値が言及されているわけではありません。
報告書に記載されている内容から老後に必要な金額は2000万円と算出することができることから「老後2000万円問題」として叫ばれるようになりました。
老後2000万円が必要という算出根拠
必要な資産は「①毎年の不足額 × ②必要年数」という簡単な掛け算で算出することができます。
「①毎年の不足額」は総務省の「高齢夫婦無職世帯の家計収支」から月額の不足分は54,519円となります。
年間に直すと65万4228円という金額になります。

参照:総務省
次に必要な年数ですが、報告書の中で2015年時点で60歳の方が95歳まで生きる可能性は25.3%としています。

つまり定年を迎えた65歳からは30年間生存することとなります。
ゆえに先ほどの年間必要額65万4228円に30年を掛け合わせて1962万6,840円と約2000万円となるのです。
老後2000万円あるから安泰というわけではない!?
今までの議論を踏まえて疑問に思った方もいらっしゃると思います。
人によって年金収入は違いますし生活費もことなります。
年金収入については厚生年金か国民年金かで大きな差があります。
国民年金であれば夫婦二人で13万円しか受給することはできません。

参照:総務省
さらに生活費も住居費がわずか5.8%で、金額に直すと13,657円です。
賃貸の方であれば、更に追加で10万円以上の拠出を見込まないといけないのです。
上記はあくまで平均的なケースなので場合によっては更に多くの資金が必要となることは覚悟しておきましょう。
現在2000万円保有している方もしっかり運用して増やしていくのが賢明です。
2000万円を定期預金すると老後にはいくらになる?

もしあなたが保守的に、
2000万円を定期預金で少しずつ増やしていこうと考えた場合、
65歳になる頃にはいくらになっているのでしょう?
例えばメガバンクである三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などは預金額が1000万円以上であっても、
300万円未満の預金者と同率である0.01%/年の金利しかありませんので選択肢からは積極的に外すべきでしょう。
定期預金の金利が高いネット銀行に預けると、5年もので0.2%/年などの金利もあります。
あなたが現在35際として、
65歳までの30年間を単純な計算で定期預金先の銀行を満期ごとに解約、
乗り換えしながら複利で0.2%/年で2000万円を育てていくとどうなるのでしょう。

2000万円の資産が30年で2119万円まで育ちます。
119万円を30年で育てるということですね。
年間約4万円ずつを重ねていくことになります。月給3,333円、日給100円です。
たくさん稼いでくれますね。
このような資産運用をするくらいであれば世界クルーズ行った方が健全ですね。
2000万円を投資信託で運用すると老後はいくらになる?

さて、次に思いつくのが「投資信託」で運用することではないでしょうか?
投資信託は、公募で金融機関が多くの国民を募っていますよね。
私の同僚にも投資信託を活用している人は多くいますが、
本当に資産が増加しているのか?についてはもはや誰も把握しておらず、
毎年信託手数料(運用手数料)を支払っている状況に私は愕然としています。
これには投資信託の手数料体系に問題があります。
投資信託の手数料ビジネスに関する記事をすでに執筆しているので、
詳細はそちらに譲りますが、一発で理解できる表を以下に貼っておきます。

純資産額上位5商品の収益率がマイナスとなっており、
これでは定期預金を下回ってしまいますよね。
投資信託を販売する会社及び金融機関は「販売手数料」「信託手数料」の2本を「運用結果」を元に徴収するビジネスではありませんので、
運用益を出すことに真剣になれず、また運用をしているのは成果をそこまで求められないサラリーマンであることから、
実質的に資産運用先としては正解ではないと考えています。
最近では「将来のお金の不安を解消するロボアドバイザー」(AI)があなたに質問をして自動で購入すべき投資信託を教えてくれる、というものがありますが、
はっきり言って少数の質問で適切な投資信託の組み合わせが作れるはずがないのです。
インターネットでもロボアドバイザーを紹介するブロガーが増えていますが、
個人的に正しい情報は少ないかな、と印象を持っています。
ロボアドバイザーの手数料は1%と非常に高く自分で蘇生を行なった方がよいでしょう。
貯蓄2000万円をさらに資産運用で増やす方法

ここまでで2000万円でできること、一般的に資産運用として人気の定期預金、投資信託を解説してきましたが、
これだけでの選択肢の少なさでは世界クルーズ1週が使い道としては一番正解でしょう。
しかし、資産運用の知識を持っていれば、さらに効率良く今の貯金を大きな資産に育てることは可能です。
別記事で「2000万円のおすすめの資産運用方法」について解説していますので覗いてみてください。
→ 【2000万円資産運用 】おすすめの海外投資を組み合わせ資産を育てる方法
なぜそもそも資産運用をしなければならないのか?という点と、
手間の掛からない安定運用先をランキング形式でお伝えしていますので参考にしてみてください。

3000万円突破後の資産運用
2000万円を効率的に資産運用を行うことで5-10年で確実に見えてくるのが3000万円の貯金です。
金額によって、
戦略は変わってきますので2000万円の貯金をこれから運用するあなたも3000万円の資産となった時の戦略は把握しておくと、
時代の流れを先読みできるようになるかと思います。
むすび
2000万円の貯金を頑張って貯めても、
そこからどう動けば良いかわからず、
継続して節約をしてコツコツお金を貯めていく人が日本では非常に多いです。
しかし、それでは目標額に達するまでに疲れ切ってしまいます。
まずはしっかりと資産運用の知識をつけて、効率良く資産を増やしていくのが精神的にも健全かと思います。
私のブログでは基礎中の基礎として、資産運用の必要性や資産を守りながら育てる方法を公開していますので参考にしてみてくださいね。
良い投資先についてもランキングにまとめていますので一度のぞいてみてください。
それでは。